模様を形良くまとめる考え方
模様の碁になった時、広げたまではいいものの、どう形良くまとめるかに迷うことはありませんか。
相手が入ってくるかもしれないため、攻守のバランス良く打つことがポイントになります。
ただ基本的に、自分が先に囲えそうな時はなるべく大きな境界線を描きましょう。その後で堅実さを考えるのでちょうど良いです。
具体例として、「かけつぎ」で打たれた10級と8級の方の2子局を見ていきます。
(実戦図:白65手目まで進んだ局面)
白65手目まで進んだ局面です。
右辺に大きな黒模様ができそうな状況で黒に手番が回ってきました。右辺に打つとしたら、どのように考えるのが良いでしょうか。
(実戦つづき)
実戦は3線に打ちました。
打った理由を確認したところ、「広げるのは不安だったため、確実に陣地を作ろうとした」とのことでした。
しかしこれでは右上と右下の壁が活かせていません。
それぞれの先端部分である△たちと66手目の高低差がつきすぎており、きれいな境界線が描けないからです。
模様をまとめる際は先端部分に注目し、それらをつなげるように打てると理想的です。
(実戦つづき2)
白67手目ではすぐに肩ツキしました。
黒はそれに応じたものの、あっという間に陣地が平らになってしまいました。グッと押し込まれたような形になっています。
※肩ツキ自体も深く入りすぎている印象はありますが、この記事ではあくまで黒の囲い方について触れていきます。
(参考図1)
黒66手目ではこれくらいの地点に打って、大きく囲っていきたいところでした。(一路左に打ってより大きくするのもあり)
これなら2箇所の先端と連携して、形良く大きな陣地をまとめられています。
(参考図2)
実戦と同じように肩ツキされても、これなら単純に守ってOKです。大きな黒地ができているのがわかります。
白が今から右辺に入るのは危険です。中で生きるのは難しいでしょう。
もし入ってきたとしても、白は死にものぐるいで考えなければなりません。
模様をどうまとめるかはなかなか難しいですが、自分から小さく制限するのはもったいないです。
入ってこられるのをあまり不安に思い過ぎず、自分からはなるべく大きな境界線を描きましょう。
記:井桁
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