啓蟄が過ぎた。散歩が楽しい季節だ。
ご存じのとおり、素人菜園では「食べられるもの」以外は
ほとんど育てていない。
親からチューリップいらない?と言われて、球根か花が
食べられるか調べて返答したのは、親には言っていない。
散歩の途中で園芸店を見つけた。野菜苗がありそうか外からうかがう。
ほとんど花ばかりのようだが、ハーブがあるのではいってみる。
物色していると店主から声がかかった。
ちょうど入荷したばかりだから今が一番たくさんあるそうだ。
たしかに15種類ぐらい並んでいる。まだ今期の計画をたてて
いなかったのでまた今度にしよう。出口に向かって歩きだす。
春のあたたかな陽ざしを気持ちよさそうにあびている花の苗の
エリアを横切った。
色とりどりが眩しく目が喜んでいるのがわかる。
何気なしに花の名前を確認してみた。
おっ俺じゃないか…。
あたり一面、同じ種類の花が「俺、俺!」と自己主張している。
まさか自分の名前の花があるとは知らなかった。
―あなたほんと自分が好きだわね。
つれに呆れられるが否定はしない。
散歩の途中でこんなに自己肯定感が増す場所にたどりついたら、
それは誰でも少しテンションがあがるだろう。
どうしてこの名前がついたのか、この花の仲間は何か、
少し気になりつつも、当面調べないことにする。
「コンパクトで花つき抜群」と書いてある。
素人菜園家としては、「実つき抜群」であってほしかった。
記:根本
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