「盤上を広く捉えましょう」
そんなアドバイスを受けたことがある方は多いと思います。
「大場より急場」という格言があるように、
囲碁ではその時に打った方が良いところ(=急場)を
どれだけ先行できるかで形勢が変わります。
しかし実際にやろうとしても
視野を広げるのはなかなか難しく、
結局また部分にこだわってしまい
チャンスを逃してしまう。
視野が狭くなってしまうのは、
自分の思い込みや錯覚に原因があります。
無意識のうちに感じていることによって
考え方が凝り固まって制限されているんです。
その凝りをなくして広い視野をもつために
できることはたくさんあります。
目安となる行動案は、
自分があまり打ったことがない手や展開を
試してみることです。
例えば、
・自分の石にカカリを打たれたとき、
必ず受けていたところをハサミで対応してみる。
・今までは平行型で布石を打っていたけど
タスキ型で打ってみる。
・何気なくノゾキを打っていたところを
そのまま放置してみる。
など、
過去の自分が見たら
間違いなくびっくりするだろうと思う展開を
どんどん試してみるんです。
それまで触れてこなかった手について
考えざるを得ないため、
思考の幅が広がります。
盤上を見た時に不安が先行する方の場合は
どうしても守りの手が先に思いつくでしょうから、
・相手の着手に対する自分の判断を一度疑ってみる。
※特に上手が相手の時は、
相手の全てが良い手に見えてしまうため
・相手の陣地に入る手は何もなさそうに見えても、
とりあえず何か打ってみる。
・相手の石にキズができたら必ず切る。
といったことがポイントになりそうです。
新しい展開を自分が打つというよりも、
「まったく新しい自分」を
盤上に作り出すイメージで臨むと、
程よく客観的に判断できるかもしれません。
次に対局する機会があったら、
自分が選んでこなかった展開を
意識して臨んでみてください。
その経験を積み重ねることで
いつの間にか視野が広がっているはずです。
「記:井桁」
*究極の個別レッスンを目指す『上達の約束』
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。