便利なワタリの手筋
今回はオンライン囲碁コミュニティ「かけつぎ」での1級と二段の方の2子局を題材に、便利なワタリの手筋を紹介します。
まずはテーマ図を見ていきましょう。
(実戦図)
白33まで進んだ局面です。
下辺の黒1子が封鎖されそうになりました。白はここで黒1子を取れれば、右下と左下のグループを同時に安定させられます。
(実戦つづき)
実戦の黒34では切りを選択しました。
しかし白はアテ返しから黒1子を切り離すことに成功。これで弱い石をなくせたと同時に、下辺である程度の大きさの陣地を築けました。
相対的に右下の黒が不安定な形になっているので、将来攻めるチャンスも生まれそうです。
これは白が成功と言っていいでしょう。
(参考図1)
ここでは黒1が便利なワタリの手筋でした。これは問題集でよく出てくる形です。
見たことがある人も多いのではないでしょうか。
(参考図2)
白2で分断してきても、黒3と切れば攻め合いは黒が勝てます。
(参考図3)
白は2とつなぐくらいですが、それは黒3でワタれています。
白4とハネ出しても、黒5から打てばこれも攻め合いは黒の勝ちとなります。
白は中央からつながることはできるでしょうが、下辺にはほとんど陣地ができていません。その点からしても黒が成功と言えます。
問題集で出てくる形は、実戦でのやりとりが題材になっています。
あなたの対局にも手筋が隠れていますので、何かありそうだと思ったら、いろいろな着手を考えてみましょう。
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