自陣に入られづらくなる工夫
今回の記事では、オンライン囲碁コミュニティ「かけつぎ」で打たれた1級の方と井桁インストラクターの9子局を題材に、自陣に入られづらくなる工夫を紹介します。
(テーマ図1)
黒番です。
白45のぶつかりから、47とハネてきました。
これは下辺黒地への侵入を狙っている手なので、黒はなんとか止めたいところです。
(実戦続き)
実戦は48とノビました。
しかしこれでは△に打ち込まれる味が残っています。右下白は3−四に切って生きる筋が残っているので、安心して荒らせます。
もちろん9子局なので中央側が黒の勢力圏にはなっていますが、より効率の良い手順がありました。
(参考図1)
それは黒1の二段バネです。
白△のように、これだけ石のダメが詰まっている時に活用したい手筋です。
(参考図2)
白2とアテられ、つないでいるうちに白4と取られるので、ここだけ見ると黒が不満に思えます。
しかし黒からうまい返し技があります。
(参考図3)
黒5と打てば両アタリにできるのです。
白6では1子を取るしかなく、黒7と2子を抜けば、白を右下と下辺とで分断できます。
このあと右下を生きようとすれば、下辺を攻められてしまいます。反対に下辺を生きても右下に黒に先着されると生きるスペースがありません。
これでは白が勝つのは難しいでしょう。
(参考図4)
二段バネを打たれた白は、一度は白2と切ったとしても、白4で右下をつながなければいけません。
その後で黒5とカカえてしまえば、実戦よりも下辺に侵入する可能性をなくせてます。中央側は同じように勢力圏にできてるので、黒はこの方が優っていると評価できるのです。
二段バネをうまく打てると、自陣に入られづらくなります。
また相手に守りも強要できるなど、石の効率も一気によくなりますので、相手のダメが詰まっている時にぜひ打ってみてください。
二段バネに慣れたい方に向けて動画を作りましたので、下記画像をクリックしてご覧ください。
(YouTubeに飛びます)
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