三々定石で出てくる手の効果
今回はオンライン囲碁コミュニティ「かけつぎ」での11級の方と10級の方の2子局を題材に、三々定石で出てくる手の効果を紹介します。
まずはテーマ図を見ていきましょう。
(実戦図)
白が51手目で右上の三々に打った場面です。
こちらはダイレクト三々と違って、事前にカカリと受けを交換してからの定石。この時の変化について書いていきます。
(実戦つづき)
この後は上図の進行となりました。
白55では、本来なら一路右のAに打つのが定石です。一見すると実戦の55も普通の手に思えますが、一路右に打たないといけない理由があります。
(参考図1)
それは実戦の55では、黒1から分断されてしまうからです。白2で二線の傷を守らなければならず、黒3まで分断されます。
また1,3に黒石がくると、右辺の白地もまとめづらくなってしまいます。
右上隅の地を取れたとしても、これでは白成功とは評価しづらいでしょう。
(参考図2)
定石通りにAにカケツギを打てれば、黒2と分断する手が成立しません。
白は参考図1のように傷を守る必要がなく、白3とハネ出してきた黒を分断できます。これが定石でカケツギに打つ効果です。
やはり定石にはちゃんと意味があります。
頻出の形なので、うろ覚えの方はしっかりとカケツぐことを注意しましょう。
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