カドの注意点
当記事では囲碁用語「カド」に焦点を当てます。
具体例として、「かけつぎ」で打たれた8級と7級の方の定先の対局を紹介します。
(テーマ図)
白32まで進んだ局面です。
この次に自陣を広げたかった黒が左辺に打ちます。
(実戦続き)
実戦は黒33と打ちました。この手が「カド」です。
もともとある相手の石の斜め下に打つ手です。
カドに打つことで陣地が広がっていそうに見えます。
ご自身が思ったことを実現できているのが良いですね。ただしこういう場合のカドには、デメリットもあると知っておくとさらに良いでしょう。
(実戦続き)
白34と押さえ、対して黒35と打つのは当然の流れです。そして白36と2目の頭をたたいたのも自然です。
黒としては左辺の黒地の拡大が見込めそうなので、一見するとデメリットはなさそうです。
ではどういう点がポイントなのか。
それは白地も同時に固まっているという点です。
もしカドから一路控えたコスミならどうなるか。
白が仮に実戦と同じ場所にサガった時に、黒は35手目のような補強が必要ありません。自分の石のダメが詰まっていないからです。
黒は弱い石がないのでこの付近に打たず、他の地点に向かえます。
すると左上隅の白地も固まらないため、あとからA地点やB地点に荒らす狙いが残るのです。
もちろん陣地を固めても優勢なら実戦の進行でも良いですが、ここではカドにはデメリットもあることを理解しておきましょう。
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