肩ツキの距離感
相手が模様を築いてくると、「早くなんとかしないと」と思ってしまいます。
そういう時の対策として「消し」があるわけですが、どのような距離感で消せばいいのでしょうか。
当記事では具体例として、「かけつぎ」で打たれた4級と二段の方の4子局を紹介します。
(テーマ図)
黒22まで厚みを築き、上辺が大きくなりそうな局面です。
このタイミングで白から消しを打つとしたらどのように打てばよいのでしょうか。
(続き)
実戦は白23と右上に肩ツキしていきました。
ここで黒が穏やかに受けてくれればよかったのですが、黒24とハサんだ一手が好手。白を厚みに押し付けて、圧力をかけられています。
白23の肩ツキは部分的には急所ですが、今回の場合は厚みに近づきすぎたようです。
(参考図1)
白1と左上隅に肩ツキするのがちょうど良い距離感でした。
この手だけだとうまく消せているか不安になるかもしれませんが、数手先まで進んだ図を見ればうまく消せていることがわかります。
黒とのやりとりを通じて、白は結果的に右上側に侵攻できていますね。
(参考図2)
もし実戦のようにハサまれたとしても、白は突き抜いて満足。
左上の黒はまだ安定してない弱い石なので、そちらに手をかけなければいけません。これも白が成功と評価できます。
肩ツキする際は、相手の強い石との距離に注意しましょう。
一手だけで消すのではなく、相手とのやりとりを通じて結果的に消すことができれば十分です。
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