模様に消しを打たれたあとの対応
オンライン囲碁コミュニティ「かけつぎ」の対局会で打たれた対局を振り返ります。
ポイントは模様に消しを打たれたあとの対応についてです。
(実戦図:1〜41手まで)
白が地にからく打ったこともあり、盤上に大きな黒模様が出来上がりました。
黒は40手目で天元に打ち、模様の左右のどちらかを確定地にする作戦をとりました。
(実戦続き:42〜52手目まで)
実戦は黒42と右側を守り、白との対応の中で天元左側もまとめました。
これでも上手くいったように思えますが、白が楽して逃げ出せているのが少し不満です。
消しを打たれた後で、白にもっと迫る流れがありました。
(参考図1)
周囲の石が強い時に消しを打たれたら、ボウシでの反撃がおすすめです。
白は2と逃げ出そうとしますが、黒3から追いかけます。その後も白4、黒5と少し離れながら、白にプレッシャーをかけていきます。
白6は安定を図るために必要な1手。黒は周囲が安定したので、先手をとって悠々と黒7に打てます。
実戦と違って、白に模様の上に入られていないのと、下辺の白地近くに黒石を置けたので、このあと打ち込みなども狙えます。
(参考図2)
他には参考図1の黒5を右側に打つことも考えられそうです。
白6と逃げられたあと、すぐに下辺に黒7と打ち込みが有力となります。
模様から出来る陣地だけを比べれば実戦と差はあまりありませんが、しっかりとプレッシャーをかけることで、攻め続けられる可能性が広がります。
(参考図3)
その他、実戦の黒40では天元に打ちましたが、それよりも模様の接点に打ちたいです。
模様を作るとつい囲いたくなってしまいますが、自分から囲うのは効率が悪い。参考図1や2のように相手との折衝を通じて自然と囲うようにしましょう。
(参考図4)
最後に白の反省を紹介します。
実戦の白39が不急の一手でした。白は右上隅と上辺のどちらも生きているので、そこは手抜いて一手早く消すべきでした。
先回りできれば、天元に黒石がないので余裕を持って模様を消せたでしょう。
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