置碁の白番の打ち方(1)敵陣を積極的に減らそう

敵陣を積極的に減らそう

置碁を白番で打つ時は、普段の互先のように打っていてはなかなか勝てません。
自分の守りは多少目をつぶってでも、敵陣を積極的に減らす作戦を持ちたいところです。

もちろんすぐにうまくはできません。
その感覚に慣れるには、実践と振り返りを何度もこなすことが大切です。

かけつぎでの対局を例にして、その考え方を見ていきましょう。
テーマ図は17級と10級の方の5子局です。
オンライン囲碁コミュニティ「かけつぎ」で打たれたもの)

(実戦図:100手目まで)

100手目(△)まで進んだところです。
この時点で互いの陣地の境界線が見えてきていますが、特に右辺の黒地が膨らんでいるのが気になります。対して白は押されたような曲線になっていますね。
ここではどういうやりとりがあったのでしょうか。

(実戦図:87〜90手目まで)

右辺の黒が膨らんだのは88手目を打てたからです。87手目で白は自分を補強する手を選びました。
ここで黒が放置してくれれば右辺に侵入できますが、やはり88,90と守られてしまいます。87手目では何か対策はなかったのか振り返りましょう。

(参考図1:87手目別案)

87手目では肩ツキできるタイミングでした。もちろん右辺の白がまだ安定してないように見えますが、ここに打たれた黒は守りの手がよぎるはず。
実戦のように守ってから侵入を試みるのではなく、一手早く仕掛けるのです。

(参考図2:黒の対応)

このあとで黒が右辺を守れば、その調子で結果的に白全体がつながります。
白の補強と黒の削減を両立でき、白が大満足です。

(参考図3:黒の別の対応)

黒2でオシを打ってきたら上記の図が想定できます。
黒はやはり右辺をつながないといけないので、白9まで削減とつながりを実現できました。
(上辺を守る白7は大切な補強です)

置碁の白に慣れるまでは不安もあるかもしれませんが、下手の方も当然不安に感じています。
その中で互先の時よりも1手早く仕掛けられると、結果的に攻守のバランスが取れたり、自分の主張が通りやすくなるでしょう。

*こちらの対局は、オンライン囲碁コミュニティ「かけつぎ」で打たれた一局でした。

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