はい、わーさーび。パシャ
仲居さんに写真をとってもらうと必ずこの掛け声だ。
油断すると、ツンとした顔になってしまう。
53歳の誕生日をむかえた宿は、伊豆天城のそば、湯ヶ島温泉
にある老舗旅館、「白壁荘」だった。
天城産のワサビをふんだんに使う食事が圧巻だった。
ワサビ鍋。おろしをまぜてみぞれ鍋のようなところに、
すりおろしたばかりのワサビを大量に投入する。
出汁にとかすもよし。つみれなどにちょんとのっけて食すもよし。
おおぶりな見事なわさびが、あっという間に手をすってしまうほど
短くなった。ひとまわりこぶりのワサビがおかわりで出てくる。
ワサビのおかわりは初めてだ。
お造りはもちろん、和牛にも、ごはんにも、なんでもワサビだ。
朝食の時も1本。2人で3本まるまる頂いた。
ワサビは茎のほうからする、というのも今まで知らなかった。
確かに先端のほうが辛味が強いのがわかる。
いままで逆だったので気づかなかった。
この宿は名物の大岩風呂や巨木風呂がブラタモリで紹介されたり、
作家井上靖の定宿だったり、名曲「天城越え」がここで生まれたり
とエピソードには欠かないが、帰り道に頭をよぎるのは、やはり
「はい、わーさーび」だった。
わさびな一日を楽しんだ。
*伊豆湯ヶ島 白壁荘
https://www.shirakabeso.jp/
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