シチョウは隠れている
「問題集では解けるけど、いざ実戦になると同じ手筋なのに気付けない。」
そんな風に思ったことがある人は多いと思います。
初級者向けの問題集に載っている「シチョウ」もそうです。
問題ならば「シチョウを見つけてください」というヒントがあるので解けるかもしれませんが、実戦で見つけるのはなかなか難しい。
しかしシチョウは必ず隠れています。
実戦と検討を繰り返して、感覚を磨いていきましょう。
具体例として、オンライン囲碁コミュニティ「かけつぎ」で打たれた13級と12級の方の定先の対局を紹介します。
(テーマ図1)
黒番です。白が右下へのアプローチとして、36と打ってきました。
焦らずにシチョウを見つけましょう。
(参考図1)
黒1が正解です。白がアタリなので逃げると、黒3と追いかけて黒11までシチョウで取れます。
(実戦続き)
実戦は黒37で右からアタリにしてしまったため、白38でつながれてしまいました。取れる石を逃したのは少しもったいなかったですね。
(テーマ図2)
同じ対局の中で応用問題もあります。
その後で白52と黒53のやりとりがポイントです。
白52に対しては、一路下にツケて止めたかったのですが、白からハネられる手などが不安になったのでしょう。
黒53と少しゆるめて受けてしまいました。ハザマも空いていて、黒にとって少し気持ちが悪いです。
この場面でも、シチョウを読めればうまく対応できました。
(参考図2)
黒1のツケに対して白2とハネられた後がポイント。
黒3,白4と進み、黒5と逃げた後で、白6と追撃されたらどうするのか。
黒7からアテて、黒9からシチョウで追いかけることができます。
これなら黒が成功でした。
(参考図3)
前図の白6は無理手なので、このようにつながざるを得ません。
すると黒7とオサエれば、中央に大きな黒の勢力ができあがります。またハネた白1子もほとんど取られていますね。
シチョウをうまく見つけられると、相手の石を取って自分の石が安定します。
「あれはシチョウかも?」とよぎった時は、少し時間がかかっても良いので頑張って読みましょう。
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