二段バネされた時に気をつけること

二段バネされた時に気をつけること

「二段バネ」はよく使われる用語ですが、実際に打とうとするとなかなか難しいものです。
そのため級位者同士の対局ではあまり見かけないかもしれません。対して有段者の対局ではよく打たれます。

二段バネは自ら傷を作る手です。一見すると危なそうですが、切られても問題ない仕組みがあります。

テーマ図は3級と初段の方の3子局です。
オンライン囲碁コミュニティ「かけつぎ」で打たれたもの)

(実戦図:21手目まで)

右下で白が二段バネ定石を打ちました。
小ゲイマガカリに対して黒が受け、白がすぐにツケと二段バネを打つ手順です。

この時の対応を見ていきます。

(実戦図つづき)

黒は傷をしっかりと切りました。
白はつながざるを得ず、その後で黒は2線の1子を取れました。
ここまででは黒だけが得したように見えますが、白から反撃の技があります。

(参考図1)
※黒28はA地点

25手目のアテ返しが白の狙いでした。
黒が対応しているうちに、白31まで下辺をサカレ形にできました。この図は黒が不満です。

(参考図2)

黒は30手目で下からアテ返せば渡ることができますが、白からの押しが利きやすい形なので低位を強いられます。
これも不満と言えるでしょう。

(参考図3,4)

二段バネされた後で穏やかなワカレを望むならこの2つが考えられそうです。
相手の傷はつい切りたくなってしまいますが、どちらも切らずに対応しています。

二段バネをされた時は注意が必要です。相手があえて作ってきた傷には罠がないか用心しましょう。

*こちらの対局は、オンライン囲碁コミュニティ「かけつぎ」で打たれた一局でした。

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