素人菜園帳(14)

チャンスのあとにピンチあり。

これは囲碁で僕が使う格言だ。
自分自身への人生訓でもある。

楽観派ということは、チャンスを迎えた瞬間が
もうピンチの入り口に立っているのではないか。

そう思えるほど数々の対局で苦い思いを重ねてきた。

囲碁だけではない。
大学のテニスの試合でトーナメント表を見るとすぐに

―あっ、今回はラッキードローだな。4回戦でサースポーの
あいつにあたるのか。さてどういう作戦でいこうか。

お察しのとおりである。

左利き対策をさんざん練って準備したあげく、
最初の1回戦で沈没だ。相手は右利きだった。

さらに遠い昔、大学受験のときの話だ。
東京から大阪に遠征して受験した。試験場からの帰り道、
いい物件は早く押さよう、と不動産屋で仮契約を済ませた。
帰りの新幹線では大阪での楽しい学生生活を夢見た。

こちらもお察しのとおりである。
1年余計に勉強することとなった。

さて前置きが長くなった。

ちょうど1年前、菜園計画をたてながら
「採れたての枝豆をつまみに仲間とパーティーを開こう!」
と思いたった。

枝豆は湯を沸かしてから採れ。

土から抜いた瞬間から味の劣化が始まるという。

大きな鍋に枝ごとほうりこんで,ゆであがったらさっと塩を
一振り。すぐにみんなの手が伸びる。片方の手にはキンキン
に冷えたビール。乾杯の声が響く…。

お互いの害虫を忌避しあうということも調べて、人参の隣の
畝に植えた。肥料(特に窒素)が多いとうまく育たないらしい。
カメムシの襲来もひどいらしい。

土づくり、防虫対策もしっかりやった。準備万端だ。
あっという間に花が咲き、驚くほどすぐに実がなった。

テンションがあがる。枝豆が「満開」になるタイミングで
みんなに声かけよう。さあていつがいいかな。

お察しのとおりである。

あっという間に花が咲いてはダメなのだ。
少しの実をつけたまま、まったく成長せずに1ヶ月がすぎた。
葉っぱはどんどん茶色のまだら模様となった。

―友達誘わなくてよかったわね。
もっと謙虚にならないとね。

ほとんど実がはいってないさやを外しながら
つれのことばに素直にうなずくしかなかった。

記:根本

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