ある朝、あちこちに掘り返された菜園を見たときは
ショックだった。鳥や虫はある程度覚悟していたが、
マンション暮らしだったので4つ足で動き回るものを
想定していなかった。
今回は侵入経路と安全確認が主な目的だと思われた。
何かを食べたり用をたしたりした跡はなかった。
よし、ならば、いまのうちに、侵入困難で危険な
エリアだと思わせないと。
猫は乾いた砂地が好物のようだ。
いつも湿っている状態にすることが肝心だ。
まずはすぐに水をまいた。だがこの対策には限界がある。
つぎに、侵入経路と思われる、菜園と道路を仕切る
ブロック塀とその上のフェンスの20cmほどの隙間に、
猫よけマットを敷いた。
プラスチックのトゲトゲで猫は近寄れない。
もう大丈夫だろう。
翌朝見に行くと、家に入る扉が少し開いていた。
そして昨日とは別の人参エリアに足跡があった。
ブロック塀の高さはフェンスをあわせると僕の身長近い。
それをジャンブで飛び越えるとは考えにくい。
「まさか、猫は扉を自分で開けられるのか」
取っ手を下に押して扉を前に押し出す動作が
猫にできるのだろうか。
試しにシミュレーションしてみる。
僕でも両手に荷物があるとよく扉でつっかえる。
そんな器用な動作が簡単にできたとは思えない。
昨晩帰宅した際にきちんと閉めなかったのを、
猫は見逃さなかったのだろう。
その日の午後、ホームセンターで同じ猫よけマットを
大量に買い込み、追加であちこちに置いた。
庭の隅には「さるなし」というベビーキーウィを
植えていた。これは「マタタビ科」で猫の大好物だ。
木をかじられないように幼木の周りも厳重に囲った。
さらに猫が嫌いという匂いを発するチョークのような
ものも導入した。
水気とトゲトゲマットと匂い。
さすがに手も足も出ないだろう。
3日目の朝、南側の菜園とは反対の北側のカーテンを
開けると、角の塀の上になにかいる。
じっとこちらの様子を伺い、隙あらば菜園に廻りこもうと
たくらむ「奴」だった。
眼があったとき、闘志に火がついた。
「こいつ、やるな・・・」
結局、数日後に届いた「超音波撃退機」なるものを2台
導入することで、猫対策は無事完了となった。
記:根本
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