詰碁で囲碁が強くなる2つの理由

みなさーん、詰碁は好きですかー?

何を隠そう、私は詰碁がかなりきらい(※1)です。

なので、今も苦労しているし、自分の弱点だなぁと感じています。

 

「囲碁を強くなるには?」という質問を受ければ、多くのプロやインストラクター、先生は「詰碁をすること」を真っ先に挙げるでしょう。

耳にタコができるほど繰り返し話題になっているものですが、改めてその意義を考えてみたいと思います。

 

詰碁で囲碁が強くなる 理由①

読みの力がつく

 

これは皆さんよくわかっているはずですし、ほとんどの方もこの理由で詰碁を勧めているはずですね。

囲碁で言う読みの力とは、スポーツで言えば筋肉(筋量)のようなものです。

どれほどテクニックを身に着けようと、そもそも体が作れていないと、そのテクニックは効果を存分に発揮されません。

また、初めて出あう局面でも、読みの力さえあればなんとか乗り切れちゃうことも多いです。

人生も「体が資本!」「健康第一!」というのと一緒かも。

 

私も中年(?)になってきて、ポッコリおなかが出てきて危機感を抱いています。

若い頃に比べて新陳代謝も落ちてきたし、なんだか億劫で肉体改造に手を付けられていないのですが・・・。

そうはいっても自分を守るために体を鍛えないとなぁ・・・と思っています。

 

囲碁の読みの力も同様で、衰えを自覚した今こそ「現状維持」をするために詰碁をしないとな、と。

囲碁は年をとっても、ブランクがあってもあまり棋力が落ちない特性がありますが、読みの力だけは確実に落ちます。

維持・向上目指して日々のトレーニングをがんばりましょう。

・・・ああ、言った手前、私もがんばらないといけないんだ・・・。

 

詰碁で囲碁が強くなる 理由②

読まなくても次に打つ手がわかる

 

本稿で述べたいのは、実はこちらの理由です。

前項「読みの力がつく」と正反対のことを言っているようですが。

 

一口に詰碁と言っても、様々な形があります。

こちらの理由では「実戦頻出の形」を覚えてしまうことで、実際に表れた時に「知っているからすぐに正しい手が打てる」状態になるのですね。

いわゆる「あっ、これ進○ゼ○でやったやつだ!」(※2)ということです。

 

例えば、こんな形があったとしましょう。

この形は詰碁としては黒先白死です。

実戦でも比較的良く出てくるタイプの形状をしていますね。

知っている人は、この白をどう殺すことができるか、パッと脳裏に浮かぶでしょう(とはいいつつ、アマ五段クラスでも知らない人もいるでしょう)。

 

この形、予備知識なく実戦で出てくれば、そもそも手があるのかどうか、というところの検証から始まって、ものすごく難解な読みの作業になります。

それは時間的にちょっと無理ってもんです。

 

知識を増やすと、それらが自分の頭の中でなんとなく整理されてどこかの引き出しにしまわれます。

その引き出しを必要な時にパッと開けることができるようになると、また壁を乗り越えられるでしょう。

 

これは詰碁(死活)だけじゃなくて、手筋や石の形も同様です。

良いとされている手、あるいは正解をたくさん知っておくと、パターン化の中で流用できるのです。

 

まとめ

囲碁が上達するには大きく2つ。

・そもそも読む力をつけること。

⇒未知の局面に対応するための基礎体力です。

・すでに知っておくこと。

⇒その場で読むのではなく、読み終わってるということですね。

体力の温存にもつながり、本当に未知の局面が出てきたときに余力を残せます。

 

だいぶ長くなってきたので、今日はこのへんで。

 

※1 プロを目指した人間の中で比較すると、かなりきらいな方だった、ということです。

本文でも述べた「実戦頻出の形」の詰碁は人並みに解きましたが、さらにその先のマニアック詰碁(?)は食指が伸びませんでした。

※2 最近は少子化で下火のようですが、私のような団塊ジュニア世代は、よく家に届いたダイレクトメールに付属のマンガを読んでいたものでした。

だいたいは、〇研〇ミに入会した主人公がテストで良い点を取って、進学も恋愛もうまくいくという・・・ええのう・・・。

 

記 村上深

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