「国宝」に興味を持つようになって8年が経った。
現在会ったことがあるのは120個ほど。
全部で1130件なので、まだ1割少々だ。
これからゆっくり楽しめるが、ひとつマイルールがある。
「なるべく現地で会うこと」
仏像や絵、器などは、本来飾られていた場所ではなく、まとめて
東京国立博物館などで展示されているものも多い。
「国宝展」にいけば一気に数がかせげるが、それは面白くない。
あまり出歩けなくなる人生の終盤にとっておこうと思う。
その点、現地で会うしかない、神社仏閣やお城など建造物の国宝は
全国に228件あるが、一番のターゲットだ。
信州の鎌倉、といわれる別所温泉、安楽寺にやってきた。
松茸や栗で有名なので、3月上旬は完全にシーズンオフだ。
12室ある旅館も貸し切りだった。
ここに数年前から気になっていた塔があった。
国内現存する唯一の八角形の塔、「国宝八角三重塔」だ。
それは境内の一番奥、少し登った先の窪地にひっそり佇んでいた。
拝観料が別途必要なエリアながら、だれにも会わず静かな対面だ。
感激を口にしようも誰もそばにおらず、のみこむしかない。
それがかえって印象を強く残しそうだ。
そんな予感がするひと時だった。
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