立春直前といえども、いま一年でもっとも寒い日々がつづき、
完全にシーズンオフの様相だが、奴らだけは元気だ。
素人菜園の野菜部門で初の「二代目」である。
種ではなく苗で増やしたのだが、苺も自家採種というのだろうか。
スーパーでは果物棚に並ぶが、素人菜園では少し玄人ぽく「野菜」
として扱っている。果菜類という言葉がしっくりくる。
この苺も年中店頭に並ぶのでハウス栽培が基本と思うが、
「しっかり寒さにあててやることで花芽がつく」と説明書きに
書いてある。
冬の寒さにあたると野菜は凍らないように糖をつくる、
というのは以前知った。真冬のチヂミほうれん草が甘いのも、
冬越しのニンニクがバナナの倍の糖度があるのもそのためだ。
いま干し柿を冷凍保存しているが、たしかに凍っていない。
だが寒さにしっかりあたると花芽がつく、とはいったい
どういうからくりなのだろう。
こうした疑問を、すぐは調べない。
調べないことで「わからない」ことを楽しみたい。
頭の片隅にずっと「根に持って」いて、ある時何かのひょうしに
「あっそうか!」となった時、それはくっきり記憶に刻まれ
喜びも大きい。
と恰好つけてみるが、やはりいつもの落とし穴があった。
初見の疑問ではなく、昔同じ疑問をもち一度喜んだことを
忘れていたケースである。
その場合、忘れたまま二度目の喜びを味わえればそれでいいのだが、
たいてい途中で、あっこれ、忘れてただけか、となり、喜びと落胆が
綺麗に相殺され「なかったこと」になる。
当欄も連載100回を超えた。
もし熱心な読者がいて、それ前書いてあったよ、と気づいたら、
こっそり教えてほしい。
そして出来れば、忘れてたこともふくめてすっかり忘れる術も
教えてほしい。
記:根本
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