勝つ記憶

まず最初に結論を。

初心者や入門、初級者といった方々には何が何でも「勝ってもらう」のが私の教える立場としてのポリシーです。

これは絶対です。

 

よく大人の方、特に子どもに囲碁をさせようか考えている親御さんなどにこのような質問を受けることがあります。

「囲碁をするとどんないいことがありますか?」

 

いくつか答え方はありますが、その1つに数年前まで「負ける経験」が人を強くする、という説明をすることがありました。

つまり、挫折への耐性や向上心の維持といった、社会で必要な能力の獲得です。

 

しかし、最近これは少しピントを外しているのではないか、と感じて表現を変えました。

「勝ったことがあるという記憶」が人を支えるということです。

 

「勝つ」ことはとても精神衛生上よろしい。

喜びがあるし、自分に自信を持つ・・・自己承認欲求を満たせます。

 

この裏返しで「負ける」ことは「勝つ」ことへの渇望を際立たせると言えそうです。

ですから、「負ける」よりも「勝つ」ことを知る方が先なのです。

 

日本人の感性として「武士道とは死ぬことと見つけたり」が由来かはわかりませんが、「負ける」ことへの美意識や姿勢が価値観の1つになっているように感じます。

しかし、私はあえて「勝つ」ことが先であると推したい。

あらゆる社会とシーンにおいて、他人とは相対的に勝ち負けが発生するのですから。

 

そんなわけで、あなたが何かを人に教えるときは、まず「勝つ」記憶を植えてあげてください。

たぶん、それはどこかで芽を出しますから。

 

記 村上深

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