教える技術と比べてあまり注目されないのが、教わる技術だ。
囲碁教室でよく出る質問がある。
「ここでどう打てばよかったですか」
正解を求める姿勢だ。お金を払い時間をかけているのだから気持ちはわかる。
だが「正解」や「効率」を求める姿勢は、教わる技術からいえば
まだ改良の余地がある。
「ここでこうしたかったのですが、私のこの手はどうでしたか」
時にこういう質問をされると嬉しくなる。
感触としては10人に1人ぐらいだろうか。
こういう質問が出来る方は「教わる技術」を持っている。
囲碁は勿論、他の習い事でもなんでも「正解」がないもの、
一つに定まらないもののほうが多い。
正解がない世界で上達するにはどうすればいいか。
いい手も悪い手も、とにかく体験することだ。
効率を重視しすぎないことだ。
そして「その場の正解」を教わるよりも、
体験した結果の路線上でのアドバイスをもらうことだ。
先生に自分への指導を「カスタマイズ」してもらえるようにする力、
それが「教わる力」だ。
「記:根本」
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