スランプは誰もが経験する
どの分野においてもルールを知らないところから始まり、上達する中で少しずつおもしろさがわかってきます。
前にできなかったことができるようになり、自分の成長を実感するときほど楽しい時間はありません。
しかし時には、これまでのような成長を感じられない期間に直面することがあります。
「以前はこれくらい練習したら成長を実感できたのに、今回はそうではない。」という感覚になる時期です。
さらに周りの人が目に見えて上達している期間と重なると、「果たして自分はセンスがないのではないか。」と不安に感じてしまうものです。
「上達が停滞してしまった」と感じるのは、その人が上を目指している証拠です。
上昇していきたい気持ちがあればいつか報われます。
しかし強くなろうと思ってばかりいてはいけません。
それまで上達できたのは、知識を覚えたらすぐに身についたからではなく、その結果楽しくて仕方ないと思えたから強くなれたのです。
「卵が先か鶏が先か」と言われてしまいそうですが、
「強くなりたい」
「楽しみたい」
という気持ちがどちらもあるならば、伸び悩んだときはぜひ楽しむ方を優先してみてください。
僕自身も囲碁の初級者(2桁級)から上級者(5級くらい)になるまでは半年くらいで一気に駆け上がれました。
一つ知識を得ればその分強くなるというスピードを半年続けられた感覚です。
これほど楽しい時期はなかなかありません。
しかしあと少しで見えてきた「初段」になるまでに、5級から約1年かかりました。
この期間は何をやっても壁を超えられない感覚になることが多く、本当に辛かったです。
それを乗り越えられたのは、周囲にいたサークルの先輩や各種イベントに参加することを楽しむようにシフトできたからです。
強くなることばかり気にしていたときは、勉強しても「暖簾に腕押し」な感覚になっていましたが、楽しむことを優先したおかげで、身につかなくとも努力を続けられました。
そしてついに壁を乗り越えて、今では有段者(高段者)になれました。
それまで身についたかわからなかった知識が、一気にひもづいてきたのです。
何をきっかけになったのかはわかりませんが、盤上を捉える視点が明らかに高く広くなっているのがわかりました。
どんなレベルになろうとも伸び悩みはつきまとうもの。
伸び悩んだ時期は上昇志向は持ちつつも、ぜひ楽しむ気持ちを思い出してみましょう。
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