子供の頃、祖父母の家では普段飲めないハイカラなジュースが
飲めた。最初、グアムと勘違いして南国のジュースかと思った。
それぐらい馴染みのない果物だった。
たしか薄いピンク色だった。夏の暑い日、セミの声を聞きながら
背の高い扇風機の前で飲んだ氷いりのグアバジュース。
「明、うまいか」
ちょっと関西のイントネーションが残る、満足そうな笑顔の祖父が
いつも横にいた。
あれから40数年が経ち、自家製の黄色のグアバジュースを
飲む日がきた。本当は「自家製」としたいところだ。
家でつくる、の意味だけではなく、その材料も家で育てた。
育てはじめて4年目の秋、最初の苗からの2世もあわせた5鉢から
ピンポン玉ほどの実が100個とれた。もぎたてを生でかじるのも
育てた人へのご褒美だが、氷と少しの水以外何も加えないジュースは、
大好きだった人にまた会えた気分を加えて、極上の一杯となった。
記:根本
「素人菜園帳」https://ameblo.jp/igo45
(当欄紹介以外のコラムも日々更新中!)
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。