ほっておくと実りが悪くなるからとってしまう。
野菜を育てるときはどこかでこの行動が必要だ。
代表的なものは「間引き」だ。
多めに種を蒔いて、育ってきたら順次間引く。
その間引いたものを食べることもある。
人参の間引き菜は葉の香りが高く味噌汁のいい具になる。
間引くタイミングによっては、極小の人参も味わえる。
間引き以外だと、苺のランナーは、収穫が終わるまでは伸びたら
すぐに切る。春菊やルッコラなど葉野菜のつぼみは、放置すると
葉が固くなるので見つけたらすぐにチョキンだ。
トマトの脇芽もそうだ。生命力が抜群のトマトは、次々に伸びる
脇芽をまめにとらないと、立派な果実が育たない。
この野菜栽培で常識となっている「邪魔だからトル」のなかで、
「邪魔じゃなくてもトリタイ」ものを見つけた。
先日ニンニクの芽をはじめて取った。
「取りのぞく」だから「取る」のはずだが、
「獲る」と書きたくなる。
「獲ったどー!」の気分だ。
ニンニクの芽は見つけたらすぐにとる、ではなく、
少し伸ばしてつぼみがついたぐらいで、花が咲く前に
とるといいらしい。
なににいいか。もちろん、立派なニンニクを「獲る」ためだ。
葉と違いニンニクの芽は細く固いので、手で根元からポキっと折る。
30cmぐらいだろうか。折ったとたん、その折口から水があふれ出て
ニンニクの香りが漂う。野菜の力を感じる瞬間だ。
さっそく獲りたてを肉と炒めると、夕食の「一品」に早変わり。
これまた「逸品」と書きたい。
歯ごたえ、そして噛んだ瞬間、優しいニンニクが登場する。
獲れたてだからだろうか。自分で育てたからだろうか。
「不用品」のレッテルが貼られたわりに、だからだろうか。
まぁどれでもいい。
いままで中華料理でたまに口にする程度で、特に感激もなかった
ニンニクの芽のうまさに気づけたのは、幸運だ。
来年以降も素人菜園でまた登場するだろう。
遠い少年時代におまけ目当てで買った雑誌を思い出した。
記:根本
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