僕は物事をポジティブに考えすぎる癖がある。
その癖は菜園でも発揮された。
4月上旬に植えた枝豆は順調に育ち、
ミョウガやオクラは発芽に成功した。
発芽が最難関の人参も、まず地面を叩き固め、
さらに種蒔きしたあとも水をまきしっかり叩く、
タブル叩き作戦が奏功して、無事きれいに大きくなっている。
そんな5月上旬のある朝、人参エリアの一番端の小さな苗が
倒れているのを見つけた。
―幼苗なので風に耐えられなかったか。
倒された茎を元にもどすにも手遅れのようだ。
翌朝見ると、さらにその隣も倒れている。
―そうか、陽当たりがここだけいまひとつで、倒れやすいんだ。
数日雨が降ったあと、晴れた日に見にいくとさらに数本、
それも端から順番に倒れていた。
―ん?なんかおかしいぞ。
ようやくこのドミノ倒しに、何か別の原因があることに
気がついた。畝中央に対策シート設置済なので猫ではない。
ネキリムシである。
根切り虫と書くこの虫は、蛾やコガネムシの幼虫の総称だ。
根を切ると書きながら、実際に切るのは茎である。
クキキリムシだと読みづらい、呼びづらいからこの名に
なったと勝手に想像する。
夜中に活動して幼苗の茎の根元をかみ切って、朝になると
土の中にかくれるらしい。最近切られた「現場」周辺を捜索すると、
一仕事おえて休憩中の芋虫が土からはい出してきた。
このままでは、30本ほどある人参エリアが全滅なので
何とかしなければならない。
結局畝の1/4ほどを丸裸にされるという犠牲を払い、
ネキリムシの存在と対策を学習した。
1ヶ月遅れで再度人参を蒔く気にもなれず、手軽な二十日大根
の種を植えて、発芽直後から、ペットボトルの輪切りでガードした。
これで一安心、
と思いきや、まだまだいくつもの試練が待っていた。
記:根本
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