ケッキュウ。
数年前にこの言葉を聞いたら、前に赤とか白をつけたものが
浮かんだだろう。年に1度か2度、健康診断で目にするあれだ。
それが今や、ピークには毎日のように気になる言葉になった。
半年前、無事に春を迎えた地植えのキャベツが、なかなか
丸くならなくてやきもきした。
そう、結球である。
僕のような素人菜園家は、キャベツやレタス、白菜などを
育てるときに必ず通る登竜門らしい。
春キャベツのときは、軽く両手を広げるサイズになった
巨大な外葉の中に、小さく楕円形に固まったキャベツを見つけて
歓喜した。何度もあきらめかけて大きなゴミ袋も用意したが、
我慢をかさねて数週間待ったのが吉とでた。
さて今度はプランターで初挑戦のミニ白菜だ。
葉が大きく育って防虫ネットをはずしたら、すぐに青虫や
ヨトウムシの来襲にみまわれた。
痛んだ下葉をとっていったら、どんどんサイズが小さくなった。
それでも何個かはがんばって丸まってきている。
―早く固まれよな~。鍋か漬物にしてあげるよ。
一番育ちがよく大きな葉を広げている、僕の中での期待の星に
声をかける。だがやつだけはいっこうに丸くならない。
であれば、キャベツのときと同じで我慢して待てばいい?
そうはいかない。
キャベツの外葉は食べられないので、結球を待つかゴミか、
の二択だったが、白菜の外葉は、わかいうちなら食べられる。
ただし適期をすぎると固くて美味しくない。
調べると、11月になっても結球しなければ「失敗」と
断言するブログも見つけた。
今ならまだ美味しく食べられる。
もしこのあと結球したらもっと美味しくなる。
しかしそうならなければ…
―うーむ、どうするか。
結球しなかった白菜はそのまま春まで放置して
花を咲かせればいい。白菜の菜の花は美味しい、
という情報もつかんだ。
―しかし、このプランターをそのまま放置も惜しいな。
ほかの野菜が育てられないことも気になってきた。
もう一度やつを眺めてみる。
―まぁそんな細かいこと気にしなさんな。
まずはお前が丸くなれ。
そんなメッセージが聞こえてきた。
記:根本
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