置碁の天元どう使う?

置碁を黒番で打つ時に、天元の石をどう使ったらいいのか分からなくなったことはありませんか。

隅や辺の石なら、その近くに打てば陣地を描けますが、天元の周囲に打っても目に見える陣地は増えません。
そのため5子局や7子局よりも、4子局や6子局の方が打ちやすいという方もいるでしょう。

しかし白の立場からすると、天元の石はとても邪魔です。

あまり実感が湧かないかもしれませんが、天元の石はそこにいるだけで大きな役割を果たしています。
この記事ではテーマ図を使って、その効果を紹介します。

1・白地が大きくならない

こちらは12手目まで布石を打った局面。
白はあちこちにバラけさせて打ち、黒は補強を優先してすべて受けたとします。

白は下辺で大きくヒラいているので、さらに広げていきたいところ。
しかし天元の石がいるため、ここから大きな白模様を築きにくい状況になっています。天元にいることで白地の拡大を防いでいるのです。

少し石数を増やしました。
黒の立場からすると下辺に白地ができそうで不安ですが、これ以上大きくならないということに自信をもってください。
対して白からしたら、天元の石がいかに厄介かがわかりますね。

黒から打ち込むのが不安ならば、下辺に消しの手を打つのも有効です。
天元の石と程よい距離でつながれるので、安心して白地を制限できます。

2・つながりやすい状態で戦える

天元(中央付近)に石がいることは戦いの展開にも役立ちます。

下図は白地が固まる前に黒が打ち込んだ想定です。
戦いでは様々な変化が考えられますが、やはり天元にいることで有利に打ち進められます。

互いにトビあった時が分かりやすい例です。天元がいることで黒石は白より先につながることができました。

黒がつながれば、白は2グループに分割されます。右下と左下それぞれで陣地を作らなければなりません。
黒は相手が補強しなかった方を攻めればいいので、楽しい時間がしばらく続くでしょう。

極端な図ではありますが、つながりやすい状態で戦えるとはこういうことを指します。

3・シチョウ有利になりやすい

シチョウに有利になりやすいのも、天元の石の効果です。
シチョウは対局でとても生じやすいので、その時に有利になれることは一局の内容に大きく影響します。

やや強引ですが、シチョウが有利な図を載せます。右下でのツケ二段から石がぶつかり、白8でシチョウの形でカカエました。この時に天元が役立ちます。

シチョウが成立しないことで、白は安定するまでに時間がかかります。
作戦を変更しなければならないなど、ひと苦労を強いることができるのです。

このように天元の石はそこにいるだけで働いています。

陣地を作ることよりも、石のつながりに役立つことが多いです。
5子局などで打つ時には、ぜひその効果を意識しながら打ってみてください。

記:井桁

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