レベル別!囲碁の勉強の目安を紹介します

高段者になるまでの実体験から

囲碁は学ぶことをあげると、きりがありません。
隅の定石や荒らしのテクニック、布石やヨセの知識など、次から次へと課題が出てきます。
 
本や動画などで新しい打ち方を知った際、それを学ぼうとする前に「これは自分のレベルに合ったものなのか」と一度見つめることをおすすめします。
その課題が自分のレベルに合ってない可能性があるからです。

あまり合ってないものだと克服するのが大変です。
またあまりにむずかしくて嫌気がさしてしまうかもしれません。

当記事では、大学で囲碁を始めた私が、囲碁高段者になるまでを振り返り、「この時期には、こういうことをちょうどよく学べていた」と思うことを紹介します。

アマ五段になるまでを振り返る

2桁級の頃:囲碁そのものに慣れる

この時期はあまり細かいことは気にしないほうが良いと思います。
それよりもどういう時に別のところに打つかなど、一局の流れを掴むことを意識しましょう。

僕はその感覚を棋譜並べによって掴んでいました。

並べながら分からないことがあっても気にしません。
「この辺りになんとなく黒の陣地ができているなぁ」というくらいの感覚で、黒白お互いの陣地がどういう風にできるのかを見ていきましょう。

また石を取るような簡単な問題集を読んで、黒と白に目を慣らすこともやっていたと思います。

9級の頃:辺への打ち込み

1桁級になってから辺の大々ゲイマの真ん中に打ち込めることを知りました。
初めて出た大会で8級の相手に打たれて、とても驚いたことを覚えています。

この打ち込みを知ってからは、新しい攻撃手段を増やそうと学んでいました。
定石を覚える感覚で取り入れられたと思います。

ちなみに上述のとおり棋譜並べをしていたので、辺への打ち込みが発生した対局も並べていたとは思うのですが、当時の自分はそれが打ち込みだと気づけていませんでした。

5級:捨て石

5級になって「石を捨てても良い」という選択肢があることを本を読んで知りました。

その本は学生の級位認定大会で5級を認められたあとに買ったものなので、間違いなくこの頃です。
これも打ち込みと同じように、棋譜並べで触れているはずなのに、一切気づけていませんでした。

この捨て石を知って、囲碁がさらに楽しくなってきたのを覚えています。
それまですべての石を助けようとしていたので、石を捨てるという発想とその効果に感動しました。

石を捨てることについては、それをうまく実践できるかを考慮すると、5級以上の人が向き合う課題といってよいでしょう。

初段:手抜き(大局観)

「囲碁は盤上全体を見て判断しなさい。」

囲碁をやっていると、そういう文言をいろいろな場面で見ます。

しかし実際にうまくできるかというと別の話。
僕もその課題を強く実感できたのは初段になってからでした。

そこからは強い人の対局を見る時に、いつ手抜いているのかを注視するようにしました。

対局中でも意識できるようになり、少しずつ先手を取る機会を増やしていきました。
またこれを意識したことで、詰碁の大切さも理解できるようになりました。

強い人は共通して詰碁をおすすめする理由も実感できたのです。

これを読んでいるのが級位者の方で、「盤上全体を見ろって言われててもそれが難しいんじゃないか。」と思っている方は、その感覚で正しいと思います。少しずつ慣れていきましょう。

もし初段くらいの方が読んでいたら、ぜひ詰碁に今まで以上に取り組んでみてください。

三段:形勢判断

この頃は部分的な読みの力もそこそこついてきた感覚がありました。
そこで高段者と自分との違いはどこにあるのかを考えたところ、形勢判断をしているかどうかであると気づきました。

次の手を考えながら陣地を数えるのは大変ですが、強くなるには習慣づけていくしかありません。

最初は大変でしたが、慣れていく上で精度が高まっていくのがわかりました。

逆に言えば、形勢判断は三段くらいになってから取り組むのでも良いと思います。
部分的な対応を考えながら、全体を見るのはそれくらい大変なんですから。

五段:利かし

三段の頃と五段になってからを比べた時、一番違うのは「相手を利かす」という意味を理解できたことです。

それまで「この手は利かしです」と言われても、イマイチよく分かりませんでした。
ただ利かしについて学ぶ時間を増やしたことで、少しずつ意識的にできるようになりました。

「相手を利かす」という表現も囲碁の本などによく載っていますが、それをコントロールするにはそれなりの棋力が求められます。
もし利かしが分からずに悩んている囲碁ファンがいましたら、そんなの全然気にしないでOKです。

ちなみに利かしを学んだ副産物として、相手の手に反発しないといけないタイミングも分かってきました。
プロの棋譜を並べているときでも、「次は反発の手だろうな」と予想できるようになり、囲碁が一段と楽しくなったと思います。

自分に合った勉強を見つけよう


大まかではありましたが、私が「今の自分にちょうどいいな」と思っていた内容を紹介しました。

今は本や動画で新しい打ち方をいくらでも学べます。
それはとても便利なことですが、時にはレベルに合ってない課題に頭を悩まされる可能性も高くなったと思います。

強い人が「これをやったほうが良いですよ」と勧めたことであっても、それを鵜呑みにしないようにしましょう。
「その課題は今の自分に合っているのか」と一度見つめてから取り組んでみてください。

僕の経験が皆さまの目安に少しでもなればと思います。

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