今、囲碁界は転換期の真っただ中といえます。
AIの登場によって盤上の打ち方も、棋士やインストラクターの存在意義も変わっていくところです。
世界の最高峰で戦っているのは主に10代後半から20代前半の棋士たちです。
20代後半になるともう中堅という様相で、30歳を超えるとベテラン扱いと言ってもいいかもしれません。
スポーツの世界ならいざしらず、囲碁のような知的競技でも同様なのはどういうことでしょう。
これまでは、知識や経験といった判断力を司る能力が、若さ≒読みの力を補うと考えられてきました。
しかし、いわゆるAI流が浸透しだしてきて、過去の知識が流用できなくなったり、判断そのものの見直しが迫られているとすれば、ベテランの優位性は崩れていってしまいます。
若くて吸収力の高い人に負けずに戦い続けるには、新しいことも含めて勉強し続けるしかありません。
これは囲碁だけに限らず、ありとあらゆる世界にとっても同じでしょうが・・・。
私のような囲碁インストラクター(高段者)というのは、程度の差はあれ基本を身につけており、それは囲碁に置ける「常識」と言えます。
わかりやすくかみ砕いて生徒のみなさんに理解してもらうところが、腕の見せ所と言えるでしょう。
しかし、その「常識」が変わっていくことは間違いありませんから、教える側も知識にあぐらをかいてはいけません。
本稿を読まれているみなさんも、きっとなにかのプロフェッショナルだと思います。
囲碁の世界に起きていることは、どの世界にも起き得ること。
ゆめゆめ油断なさらぬよう、常に精進されるべし・・・。
(なんか終わりが変なテンションになった深夜26時)
記 村上深
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