友人のインストラクターが、
ある時気づいたことがあると教えてくれて
僕も膝を打った。
悪い手を打てるようになった人が上達した。
ふつう、悪い手を打たないように指導する。
生徒も一生懸命、悪い手を避けるようにする。
だがこれだと殻をやぶれない。
なぜか。
人は経験からしか学べないからだ。
本で読んでも学べるという意見もあるだろう。
だが、自分の血肉となって、力となって
棋力を底上げしてくれるのは、本ではなく経験だ。
二度と同じ局面があらわれない囲碁では、
覚えていることを頭から引き出すだけでは限界がある。
1局も打たないで有段者になることはできない。
悪い手を避けることが、上達から見て「悪い手」だ。
これで合点がいったことがある。
子供の上達が早く、大人の上達が遅い理由だ。
子供はシチョウを最後まで逃げて、実際に捕られてから泣く。
そして次は失敗しない。
「記:根本」
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