上手の置き碁戦略シリーズの最後を飾る秘策は「クロスカウンター」です。
つまり、攻めを誘うということですね。
アマ四段氏との5子局です。
ここまで黒は良く戦ってきました。
白1と大々ゲイマにスベりました。
ここで、黒2と反撃したのは非常に良い気合で、筋も良いです。
しかし、ここから十数手進むと、左上の黒△の7子がだいぶ弱くなりました。
白×の6子もけっして強いとは言えませんが、このような泥仕合はうわ手の望む展開です。
置き碁のした手の方はこのような思考に陥るときがあります。
「ただ守ってばかりの手で勝ってどうだと言うのだ」
「積極的な手を打たなければ、あとで何を言われるだろう」
たしかに置き碁は強く戦いやすい状況があります。
しかし、それでも黒が守らなくてはいけないシーンは存在します。
そんなときにワザと少しの隙を作り、相手にやってこさせることでカウンターを決めるのがテクニックです。
秘策その1、秘策その2が押しの駆け引きであれば、今回は引き(誘い)の駆け引きと言えるでしょう。
これらのテクニックをシーンに応じて使い分けることで、した手の心をもてあそぶのが立派なうわ手なのです。
さあ、これでみなさんも小悪魔的なうわ手の仲間入り。
これからも、良きうわ手ライフを!
記 村上深
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