素人菜園の写真は午前中、それもなるべく朝陽で撮る。
写真は野菜と同様に素人だが、なぜか朝のほうが美味しそうだ。
茎レタス(素人菜園41)、パッションフルーツ(38)、
ミョウガ(31)、キワーノ(29)、みんな朝だが
気づいていただろうか。
今回はじめて午後、それも傾きかけた陽の光に照らされているのを
撮りたくなった。
お隣さんのベランダに干してあるのに触発されて
はじめてつくってみたのが1年前だ。
ただ柿を干せばいいと思いきや、意外と難しかった。
スーパーで売っている柿にはヘタに枝がついていないので
串刺ししてタコ糸で吊るしたが、何個かはすぐカビが生えた。
穴をあけたのがまずかった。
急な雨にあたりダメになったものもあった。
今年はお隣さんにどこで買ったのかをきいて
枝がついているものを手に入れた。
干し柿用の立派な渋柿が1個100円。
完成品の値が張る理由がわかる。
―こんなうまい干し柿は食べたことがない。
昨年末、何個か生き残ったものを親父に絶賛された。
間もなく80歳。シンプルなものが喜ばれるようになった。
すべてにおいてけっこう適当で大げさなお袋と比べると
親父の言葉はふだんあまり踊らない。余計に嬉しかった。
まず皮をむく。ぐらぐらと沸いた熱湯につけること10秒。
本当は焼酎、できればブランデーにつけたほうが
カビ防止にはいいらしい。
最初は2Fのベランダに干したが、
途中から素人菜園のエリア、3Fテラスに「昇格」させた。
ハクサイや大根、人参、ほうれん草たちの上に干すと
洗濯もののそばにいた時よりも俄然輝きだすのが不思議だ。
立派に素人菜園の仲間いりだ。
夕陽が果肉にあたるとその色味がましていやがおうにも
期待がふくらむ。その向こうには10日前から干してある
先輩たちがぶらさがっている。成長のスピードに驚く。
野菜は10日でこんなに姿を変えない。
太陽と風だけで一ヶ月。
ガスも電気も鍋もつかわない。
天然の調理器具によって刻々と変化するのを見る。
自分で決めた最適なタイミングで食す。
身近で安価で極上のエンターテイメントだ。
さて、正月はどれをもっていこうか。
記:根本
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