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目のつけどころの鍛え方(10)
- 2018/12/11
- 目のつけどころの鍛え方
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「目のつけどころの見つけ方」、3番目の「俯瞰する」だが、
「囲碁と将棋の違いを一言で」「俯瞰して」という例題を前回出した。
皆さんの答えはどうだろう。
ゲーム性から「細部」にこだわると、「陣地取りか王様捕りか」となる。
この答えが浮かんだ人は、「俯瞰する」が出来ていなかったようだ。
2つのゲームの進行を俯瞰すると答えはこうなる。
「駒が動くか動かないか」
シンプルだ。
盤上の駒が捕られることがあるのは囲碁も将棋も同じだが、
置いた駒が動くのが将棋、動かないのが囲碁。
同一局面が出るのが将棋、出ないのが囲碁、ともいえる。
「時間」と同じで逆戻りができないのが囲碁、とすれば、
囲碁を人生や経営に例える人が多いのもうなずける。
ちょっとした気づきを含んだ見方のきっかけを与えてくれるのが、
「俯瞰する」なのだ。
さてここで冒頭の絵を見てほしい。
江戸時代の禅僧、仙厓の絵で、墨でゆるく描いた線が特徴だ。
何を意味するかわかるだろうか。
「座禅蛙」と名付けられているこの絵には、弟子たちに
むけた微笑ましくも厳しい警鐘が隠されている。
蛙ですら座禅しているように見えるだろ。
座禅するといっても、ただ座っているだけではダメだよ。
そんな仙厓の声が聞こえてきそうだ。
目を細め、俯瞰して見ることで、蛙をモチーフにすることが
思いついたのではないか。
小難しい話や理屈で諭すより、ユーモラスな絵のほうが
伝える力があったことだろう。
「記:根本」
*究極の個別レッスンを目指す『上達の約束』
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