目のつけどころの鍛え方(9)

前回まで「目のつけどころの見つけ方」として
「違和感を根に持つ」「立場をかえて見る」
の2つを紹介した。

3つ目は「俯瞰する」だ。

これも気づけばコロンブスの卵のごとく、
あーなんだ、となるが、多くの人は気づかない。
つまり、「目のつけどころ」となる。

さて、今度の休みの日にどこに出かけるかを検討中だが
奥さんは海、あなたは山、と意見があわない。2人の間に
一触即発の空気が流れる。

こんな時どうするか。

片方が妥協する、はこの場合の答えからは外すとする。
どちらの心にもわだかまりを残さず一瞬で解決するには、
相手にこう確認してみよう。

「いま今度の休みに一緒に仲良く過ごすための計画を
練ってるんだよね」

そう、山か海か、という行動に向けられた視点を
少し上にあげればいい。

共通の目標が確認できれば、どこに行くかに固執する
必要はない。行動は単なる選択の問題として一段下がる。

僕自身、囲碁普及の現場で長らく「俯瞰する」が
出来ていなかった経験がある。

10年にわたり、若者への囲碁普及イベントを
毎月開催していたのだが、思ったように定着しない。
あるとき「はっと」気づいたことがあった。

囲碁入門の現場で僕は一生懸命、
「囲碁好きになってもらおう」としていたのだ。

えっ、これは普及に務める人として普通じゃない?
これが問題なの?

例の「立場をかえて見る」で簡単にわかる。
大問題なのだ。

僕は囲碁に「はじめて」触れる人に対して
「囲碁に振り向いてほしい」
「囲碁を好きになってほしい」
をわけずに、どちらも熱く伝えていた。

合コンで「自己紹介」と「アプローチ」を同時に
やってしまうようなもので、うまくいくはずがない。

囲碁好きになってもらいたい気持ちを押さえて、
まずは、「囲碁へようこそ!」と軽く、自己紹介に
専念しなければならなかった。

小手先の入門指導の方法や話し方に気を取られ、
自分の行動を俯瞰できていなかった。

皆さんが、いま、何かうまくいかないことを抱えていたら、
視点を上にあげてみてはどうだろう。

最後にひとつ簡単な質問だ。

囲碁と将棋の違いを一言で言うと何ですか。

「俯瞰して」考えてみてほしい。

「記:根本」
*究極の個別レッスンを目指す『上達の約束』

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